鬼瓦ワークショップレポートVol.2 【座談会編】|JIDA中部ブロック公式サイト                     

鬼瓦ワークショップレポートVol.2 【座談会編】

JIDA中部ブロック研究事業「鬼瓦ワークショップ・第二回目座談会編」レポート

平成26年7月22日
中部ブロック・研究委員会長 関本隆次

愛知県高浜市の伝統産業のいぶし銀の鬼瓦に注目し、デザイン的な思考によって鬼瓦の新しい価値を創出する!
今回は全5 回シリーズの第二回目の座談会

日時 :平成26 年7 月19日(土)13:30~15:30
場所 :かわら美術館
参加人員 :22 名 (会員10名、賛助会員3 名、学生4名、一般9名)

かわら美術館学芸員 金子智氏から瓦の歴史について、三州いぶし鬼瓦窯元 鬼十 鬼師 服部秋彦氏から職人としての心得について語って頂き、その後、Q&A形式で座談会を進行した。
金子氏講演概略
瓦は飛鳥時代に中国から朝鮮経由で仏教の伝来と共に寺院建築の屋根材として日本に伝播した。古代は型による成形で比較的平板だったのが鎌倉時代には立体的な手作りに移行した。時代は下って江戸時代に江戸の大火がきっかけとなり、防火に優れる瓦屋根が新築に義務付けられ、原材料の粘土が豊富に埋蔵する三州が江戸への供給基地として瓦産業が盛んになった。
服部氏講演概略
鬼師の仕事は主に歴史的寺社の修復において鬼瓦の再生が主である。歴史を背負っているだけに再現性の審査が極めて厳しく、納入数の1割しか受け取ってもらえない厳しさを味わった。伝統産業を継承する重要さ、厳しさ、教訓を得た。
JIDA中部研究事業委員長による発想のヒント
伝統的なものが現代的な解釈を加えることで新しい価値を生み出している事例を紹介し、発想を活性化を促した。

今回の講演で瓦の歴史、および鬼師さんの心構えを拝聴し、伝統の継承は厳しく、荘厳なものだと感じた。だからこそ我々が実施するワークショップは、伝統に縛られない、違った発想で考えることに価値があり、瓦素材の新しい可能性が生まれてくるのではないかと感じた。
第三回目のアイデア検討会に皆様から様々な提案が出されることに期待したい。

座談会の模様


鬼師・服部秋彦氏とかわら美術館・金子智氏によるトーク

会場の模様

 

高浜やきものの里かわら美術館さんのホームページはこちら
鬼十さんの詳細はこちら
鈴幸有限会社さんのホームページはこちら

●第一回目【工場見学編】のその他の様子はこちらのFacebookグループでご覧いただけます。

 

更新日:2014.12.08 (月) 13:19 - (JST)]
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