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エコデザインセミナーVol.5 & 学生交流会
開催日:2008年11月15日(土) 開催場所:名古屋学芸大学

会場風景

07年10月にエコデザインセミナーVol.1を開催してから一年を経過して、11月15日(土)に名古屋学芸大学キャンパスでVol.5を開催する運びとなった。
まずは、行政がどの様な活動をしているかを知ることから始まり、地球温暖化の現状や、エコを意識した製品作り、我々がどの様にエコに係わっていくべきかなど様々な観点からセミナーを開催してきた。
今回は、エコデザインの具体的な事例として06年と07年にそれぞれグッドデザイン大賞を受賞した”Think GAIA” のデザインソリューションの内容と”i−MiEV”の開発概要について講演頂いた。エコカー i−MiEVの展示もあるとあって、当日は大変多くの学生・デザイナーの参加があった。
時代の先端を行くエコカー開発とライフスタイルへのデザインソリューションの講演を参加者全員が熱心に聴講し、大変多くの質問もあった。講演後には会場前に展示されたi−MiEVを前に講師の吉田氏がi−MiEVの構造や充電のメカニズムについて詳しく説明された。講演の概略については以下の通り。

 

ポイント 講演ダイジェスト

講演:1「Think GAIAビジョン具現化への取組みとユニバースによる商品開発」
三洋電機(株) マーケティング本部アドバンストデザインセンター長 清水正人氏
三洋電機は何でも有りの総合家電メーカーではなく、「未来の子供たちに美しい地球を還そう」という観点から本当に必要な商品だけを開発してゆく会社へと転換した。これがサンヨーのブランドビジョン「Think GAIA」であり、これを実現するために組織も大きく変えた。
アドバンストデザインセンターでは「Think GAIA,Think Design」をデザインアイデンティティーとして、「エココンシャスなデザイン」「ライフシーンから発想したデザイン」「合理性のあるデザイン」「永く愛されるデザイン」「品性を備えたデザイン」「感性に訴えるデザイン」にチャレンジしている。
その結果として乾電池”eneloop”でくり返し使うライフスタイルを広げたり、空気で洗う洗濯機”AQUA”などエコロジカルな商品を提案している。

清水正人氏

清水正人氏


講演:2「エコカー i-MiEV開発」
三菱自動車工業(株) MIEV技術部 部長 吉田裕明氏
京都議定書から始まった地球温暖化ガス削減の取組みを受け、欧州・日本は当然として米国も、温暖化ガス排出量伸び率0%に取り組みだした。
三菱は温暖化ガス削減の最適解がEVと判断し1971年から取り組んでいる。
EVはリチウムイオン電池の出現により総合エネルギー効率がハイブリッド車より高くなった。
EVは全て電気を媒介するシステムなのでPLCによるネット情報入手・トラクションコントロールなどがEVソフトの設定で自在に出来るポテンシャルの高さを持っている。
今後は各地の電力会社と協同して、地域環境対応・急速充電などの実用性評価を行い、EVのユーザー受容性を高めていく。

吉田裕明氏

吉田裕明氏


ポイント 学生交流会
エコデザインセミナー終了後、参加したデザイン学生が持ち寄ったデザインレジュメを媒体とした交流会と講評会を開催した。
学生は自分たちの作品レジュメを講演会場前の廊下に展示し、普段交流が少ない他校の学生と、自分の作品についてあれこれ情報交換をしたり、恒例となったJIDA会員の講評を熱心に聴いていた。

交流会風景

交流会風景

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